こあらの念仏日記

境界性パーソナリティー障害のことと明日の生き方を考えるブログ

不倫から離婚へ

2年前に今の会社に入社しました。

 

キャリアが欲しくて、何者かになりたくて、認められたくて、

必死で仕事を頑張りました。

 

 

 

入社してしばらく経った頃、

会社の人に飲みに行きませんかと誘われました。

前職であまり環境に馴染めず、若い子の輪に入れなかった私は嬉しくて何も疑わず飲みに行きました。

 

3人で飲んで、その日は楽しく帰りました。

今日はありがとうございました。また飲みましょう。

と社交辞令でラインを送ると、トントン拍子で次回の予定が決まりました。

 

恥ずかしながら、またすぐ飲みに行ってくれるっていうことは、

少しは楽しいと思ってもらえたのかなと思い、

その時点でもなんの違和感も感じませんでした。

 

だけど、気が緩んでいたのか飲みすぎて、

帰り際に2人になった時にキスされそうになったのを振り払えず、

その日は呆然としながら帰りました。

 

そこでその人のことをシャットアウトすればよかったのですが、

人に嫌われることを過度に恐れるあまり、できませんでした。

 

連絡がくるのをかわしながらも、

どこかで飲みに行かないと嫌われてしまうという恐怖に負けて飲みに行ってしまったのが失敗でした。

 

そこで抵抗しながらも関係を持ってしまったのをきっかけに、

自分の貞操観念が壊れていきました。

 

 

相手に無理やりされたというのは事実ですが、言い訳でもあります。

私は嫌われること以上に家庭を守ることを優先するべきでした。

でも、嫌われないようにすることを優先しました。

 

また、仕事が忙しい夫とはセックスレスで、

自分から距離を縮めようと勇気を出したこともありましたが、

気づいてもらえなかったり、嫌な顔をされ続けていました。

そんな私がまだ女としてみてもらえることへの嬉しさがあったことも事実です。

 

 

21歳で家庭に入り、仕事もパートしかしていませんでした。

 

パートのときに、社員の男性に優しくされたり、

好意を持ってくれていると感じないこともなかったけれど、

当時はそのことについて深く考えることもなく、

その好意に応えようとすることもなく、

淡々と日々を過ごしていました。

 

私は家庭に必要なお金を稼ぐためにパートをしているだけで、

それ以上の地位とか、キャリアとか、承認欲求とかを求めていなかったからです。

 

だけど、26歳になって一社員として仕事を持つ機会をいただき、

個人としての存在価値を高めなければいけないと思った時に、

世間知らず、かつ、根本的な精神の弱さにより、

人との関わり方が過剰になりすぎました。

 

「家族の一員」ではなく「私」という個人としてしか自分のことを考えられなくなっていました。

 

最初は、もしかしたら仕事で有利になるかもしれない。

というあざとい考えからでした。

 

夫の言う通り、相手はいつでも捨てられる軽い女としか見ていなかったのでしょう。

でも、仕事の裏事情を聞けることが私にとっては有益だと思う気持ちもあり、数回関係を持ちました。

 

 

そこからのきっかけはよく覚えていないのですが、

出会い系に登録しました。

 

会社の人との関係をどこかに吐き出したい、というのがいちばんの理由だったように思います。

 

私には、文章しか気持ちを消化する手段がなく、

私のことを誰も知らない、閉鎖的な空間で、このような関係が批判されない居場所を欲していました。

 

最初は全く出会い系として使う気もありませんでしたが、

女という性を持っているだけで、私という人間に興味を持ってくれる人がいることに驚き、同時に嬉しさもありました。

 

興味本位で一人の人と会ってしまってから、

旦那ではなく、会社の人でもない、

どこの誰かもわからない人と話すことを単純に楽しく感じるようになりました。

 

もともと自分の興味のある人のインタビュー記事を読むのが好きで、

それを仕事としてやりたいと思っていたこともあり、

今思えばすべてニセモノだったけど、

自分のやりたいことと似た経験がこんなに簡単にできるんだ!

と、世界が広がった感覚でいました。

 

一度会って話して解散することが多かったけれど、

話が合う人とはまた次も会って、数回会う中で関係を持ってしまうこともありましたが、

私にとってはいろんな知らない世界の話を聞かせてもらったお礼くらいに思っていて、

関係を持つと会いづらくなるので一回きりで関係を切っていたこともあって、

だんだんと罪悪感すら薄れていきました。

 

 

そういった刹那的な関係のあり方が、私の根底にある見捨てられ不安とつながってしまったのも失敗でした。

自分で連絡先を消しているにも関わらず、

次第に、「私はどうして人との関係構築ができないんだろう」と不安になるようになりました。

初対面でも楽しく話せているのに、どうして普通の友達になれないんだろう?

どうして関係を持ってしまうんだろう?

 

いまになったらわかります。

出会い系というツールを通して知り合っている男女が普通の友達になるなんてありえないし、それを求めている自分はおかしかったと。

それはカウンセラーさんにも言われました。

 

でも、当時の私は、「自分はどうしてすぐ嫌われてしまうんだろう」と焦っていました。

その穴を埋めるように、友達になってくれる人を探していました。

 

その結果、今までは一回きりだったのが継続して会うようになり、

ラインでの日常的なやり取りもするようになりました。

 

そしてそれを「友達ができた」と勘違いしていました。

 

「友達」の言動に一喜一憂し、

自分の知りえない相手の一面が垣間見えると「自分は捨てられる」と恐怖し、

精神的に不安定になり、

その不安定さを落ち着けるためにまた「友達」にすがり、

そんなことを繰り返しているうちに、断ち切ることができなくなっていました。

 

 

すべてが夫の知るところとなり、

「友達」が全部消えることになった時、

喪失感よりも開放感でいっぱいになり、ようやく自分の間違いに気づきました。

 

こんなフェイクの世界に時間と労力を費やしていたことを後悔し、反省し、

やっと、前を向いて、大切なものを見失わずに真摯に生きていこうと思っていました。

 

 

だけど、夫は違いました。