こあらの念仏日記

境界性パーソナリティー障害のことと明日の生き方を考えるブログ

カウンセリング5回目①(2018/5/22)

 

  

正社員になった話

2ヶ月ぶりにカウンセリングに行きました。

 

カウンセラーさん(以下C):ちょっと間が空きましたね。どうでしたか?

 

私:気持ちの面ですごく大きな変化とかはなかったんですけど、環境的な変化でいうと、契約社員から正社員になりました。

 

C:すごいじゃないですか。そのことをご自身ではどう思いましたか?

 

私:嬉しい気持ちもあったけど、言われていた予定とも違うし、理由もよくわからないし、なんで?と思いました。嬉しさ2割、不安と疑問8割という感じです。

 

C:それはどうしてですか?自分で希望していたんじゃないの?正社員登用の理由とか基準は会社であるんじゃないの?

 

 

私:希望していました。でも、通常3年くらいの契約社員期間を経て、正社員になれそうであれば登用試験を受けて…という流れだと聞いていたので、それが1年に短縮されて試験も受けなくていいっていうのが…。私そこまで仕事ができるわけでもないのになんで?という気持ちです。

基準は、半期に一度の評価がメインで、今回登用された理由は、その時の評価の数字が良かったのと、上司数名の推薦があったからと聞いています。なんか申し訳ないです。

 

C:それは、ちゃんと基準を満たして、正当なルートで正社員になったということですよね。それなのにどうして申し訳ないと思うんですか?

 

私:期待されている能力に達してないのに正社員になってしまった気がするからです。私の仕事は他の人より簡単なんだと思います。だから相対的に見たらほかの正社員の人より全然能力が低いのに、なんだかずるいことをしてしまった気がします。

正社員登用までの過程だけを思い返せば、それなりに努力はしていたと思います。そのことは自分でも認められます。だけど、いざ前倒しで正社員になってしまうと、自分の知識不足感、能力不足感ばかりが気になります。

(たぶん)冗談で、上司に「まだ(正社員登用の辞令)取り消せるよ。」と言われると、本当は正社員にしたくなかったんだ、と思って本気で落ち込みます。間違えて辞令を出された気分です。

目標を達成した時に、思い描いていた目標達成時の自分の状態と、実際の自分の状態との間に大きな乖離があるので、それがとても不安だし、焦るんです。

今回のことに限らず、いろんなことにおいてそう思います。いくら頑張っても頑張っても、目標を達成しても、中身が全然足りてない気がします。

 

C:あなたのような成育歴をお持ちの方は、そういう思考になりやすいんです。本当だったら、「すごーい!やったー!」と喜ぶところを、「なんか騙されてる気がする」「本当に喜んでいいのかな?」と疑ってしまう。その時の状況をありのまま受け取れないんですね。

それは、今までの成長過程で、自分の成功をありのまま褒められた経験が極端に少ないからです。だから、もっともっと、自分が頑張らなきゃいけないと渇望感を感じてしまう。何をしても足りない感じがしてしまう。

今回のことに限らずとおっしゃったけど、他にはどんなことがありますか?

 

整形の話

私:容姿とか体型です。私は見た目のコンプレックスがとても強くて、本気で整形したいと思っています。正社員になって収入を増やしたいのも、歯の矯正と目の整形をしたいからです。少しでも容姿をマシにしようと思ってダイエットをしてるけど、目標体重になっても理想の自分にまったくならないんです。スキンケアを頑張って少し肌が綺麗になったとしても、全然見た目が良くならないんです。ずっと太ってるし、ずっと不細工。

綺麗で華奢な人を見るたび、自分の容姿が恥ずかしくて仕方なくなります。

だから、風俗とかホステスとかの仕事ができる人がすごく羨ましいんです。そういったお仕事ができるくらいの容姿を持っていることが、本当に本当に羨ましい。

私も私の容姿でも成り立つくらいの低レベルの風俗で働きたいです。そして、そのお金で整形したいです。でも、レベルの低い風俗でさえ働けないと分かったら、自分の見た目をもっと嫌いになるから、怖くて踏み切れません。

旦那にもそれをいつも言っていて、いいんじゃない?と言われるから、実際に働けそうなお店を探したりするんだけど、自分の容姿を明確に否定されることを想像すると、怖くて何もできないんです。

 

C:そんなに可愛いのに。整形しなくていいよ。いままでにしたことはあるの?

 

私:ないです。

 

C:しないほうがいいです。

整形依存の方もここに来ていらっしゃるけど、一度してしまうと、全部しないと気が済まなくなります。

可愛いから整形なんていらないよって、私や周りにどれだけ言われても、あなたはそうだな、とは思わないと思うけど。

だけどこういう場合、根本はあなたの容姿の問題でも、さっき言っていた知識の有無の問題でもないと見立てます。

あなたがどれだけ頑張っても自分の容姿や能力に満足できない理由。やってもやっても何か足りなさを感じる理由。本当の理由は、別にあると思います。

容姿でも能力でもない、別の、大きな渇望感。

なんだと思いますか?

 

私が本当に求めているもの

私:人との繋がり…かな…。

なんか、恥ずかしいんですけど、人と仲良くなりたいって気持ちがすごく強いんです。でも全然うまくできなくて。

瞬間的にすごく仲良くなれた!っていう感覚になることはあるんですけど、だんだんズレみたいなのを感じるようになって、長く続いても半年ぐらい。仲良くなっても、結局疎遠になってしまうんです。数年とか、一生とか、そういう単位で付き合える人が一人もいなくて、結局、私が繋がってるのは旦那だけです。

 

C:だけど、旦那さんは交友関係を築くことが得意な人でしたよね?

 

私:はい。どこかに所属したら、その中で一人は、継続して飲みに行ったりする関係性になる人がいるみたいです。

 

C:あなたはそういう旦那さんと、今まで何年も繋がってきてるんですよね?それはすごいことじゃないですか。

 

私:なんか…旦那は別です。結婚という契約で保証されてるから。

旦那のとは違う、人との繋がりが欲しいです。なんの利害関係がなくても続くような繋がり。

 

性依存の話

C:旦那さんとは種類の違う繋がり。それを求めて、他の男性と性的関係になることが多かったのかな?

 

私:そうだと思います。だけどそれって、すごく刹那的な繋がりで、その場はすごく満たされるし幸せを感じるんだけど、その反動がひどくてやめました。

私はただ飲みに行って話したいことを話せて分かり合える人がほしいと思っていたけど、結局そういう関係になってしまうと、性行為ありきの関係でしかなくなるのがすごく寂しいです。

性行為ができるから向こうは私と会ってくれる。そう思うとすごく悲しくて、全部の関係を断ちました。

 

C:そうですか。そこまで自分で気付いて、ちゃんと行動できてるんだからすごいじゃないですか。

 

私:だけど、すごく悲しいんです。自分から関係を断つ場合は何も思わないけど、例えば最初に会ってから1ヶ月後とかに、私から連絡すると、すごく冷たかったり、無視されたりするんです。そうすると本当に立ち直れないくらい悲しい。

 

C:そうですね。あなたは友人としての関係を続けたいから、頑張って1ヶ月後に連絡をしたりするんですよね。だけど、相手はあなたに対して「友人関係」を求めてない。出会い系とかSNSで会っているんだとしたら、ほとんど下心ありきだと思います。向こうがあなたに求めてるものと、あなたが相手に求めてるものが明らかに違う。それは、ズレが生じますよ。しょうがないです。

悲しいだけじゃなくて、怒りもあるかな?

 

私:怒りは…ほとんどないです。なんで優しかったのに急に冷たくなるの?っていう悲しさがほとんどです。

 

会社の人とのこと

私:今までの性依存的な関係は全部切れたんですけど、会社関係の飲み会で会った人で、だんだん二人で飲むことが多くなって、それで関係を持ってしまった人がいます。

オフィスが違うし、仕事ではまったく繋がりがなくて会うこともないんですけど。

最初は、仕事でほとんど関わりがないのに自分の能力を褒めてくれたり、私の考え方を褒めてくれたりするから、ただ純粋に二人で飲むのが楽しいっていうだけだったんです。

だけど、何回かすると、もうちょっと一緒にいたいと言われるようになって、お酒も入ってるし断りきれなくて、何回か関係を持ちました。

 

C:褒められるのが嬉しかったのね?

 

私:はい、すごく嬉しかったです。飲みに行ってセックスしなきゃいけないのは嫌だけど、話すのが楽しいし、この関係が切れてしまったら私はまた旦那だけになってしまう。それが不安で、なるべく飲みに行くこと自体を断っているけど、3回に一度くらいは行かないとな、って思ってます。

 

C:あなた、すごく正直ね。ここでそんなに正直に話せないんですよ、普通。ほんとにすごいことです。

 

私:1年前までは、絶対に何があっても人には話しませんでした。旦那にも。本当に誰にも言わず、ブログにも書かず、全部自分の中に隠していました。だけど、言えるようになりました。

 

C:うん。本当に素晴らしいです。

あなたはその人との関係が切れてしまうことにすごく不安を感じているのね。もし関係が切れることになったとしたら、どういう気持ちになるかな?

 

私:たぶん向こうは、二人で飲めばセックスできるから私と飲みたいと思ってます。でも私は会話が楽しいから飲みたいと思ってます。
こっちが会うことを拒否すれば、向こうは、ヤレる女がいなくなったな、くらいで何の精神的ダメージもないけど、私の方は、唯一の飲み友達がいなくなってしまうことになるから、本当に鬱ぎ込むくらい悲しいと思います。
だから、どんなに嫌でも、3回に一回くらいは言いなりにならないといけないな、と思ってしまいます。

 

C:うん。あなたは自分がその渦中にいるのに、相手の気持ちも自分の気持ちもちゃんと分かってるんですね。その通りだと思いますよ。客観的な視点も持っているし、全体を俯瞰して見られるし、自己分析も素晴らしいです。今こうやって、自分の分析したことをちゃんと言葉にして伝えられているし、すごいと思いますよ。

あなたの正直さもすごく素敵だな、と思います。

 

 

後編に続きます

カウンセリング5回目②(2018/5/22) - 境界性パーソナリティ障害からの回復