こあらの念仏日記

境界性パーソナリティー障害のことと明日の生き方を考えるブログ

カウンセリング10回目④(2019/2/13)

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C:納得できないと進めないよね。

 

私:そうですね。

たとえばネットや本を見ていると、障害が明らかになったり、症状に病名がつくことで、安心しているようなひとがいます。

そういうひとたちはたいがい、その障害や病気の「診断名」を素直に受け入れて納得しています。

そして、その「診断名」の裏付けになるような自身の言動や過去の履歴をたどって、さらにその診断を強固にしようとするんです。

 

そういう素直なひとは、ネットに書かれているような改善策を試して、効果を感じられるんだと思うんです。

薬を飲めば、ちゃんと効果を感じられるんだと思うんです。

 

でも私はひねくれてるのか、「●●病」みたいな枠に自分を当てはめることにすごく抵抗があります。

「●●病の対処法」みたいな記事を見ると、一瞬でシャッターを下ろしてしまいます。

 

C:うーん。逆にどうしたいんだろうね。

 

私:はい、どうしたらいいんだろうと思って。

素直に受け入れて実行できる人がうらやましくて、嫉妬を感じてしまうこともあります。

 

C:何がストッパーになってるんだろうね。

そこを考えてみようか。

 

私:そうですね・・・

 

小学生くらいのころって、「この時期はみんなこうでなきゃいけない」ということが結構明確にあったような気がします。

「みんながこれを好きでいなきゃいけない」とか、「5年生になったら子供たちだけでどこかに遊びに行かなきゃいけない」とか、そういう雰囲気とか流行りがありました。

でもうちは母親が厳しくて、それを許してもらえなかった。

 

「みんなやってるから自分もしていい?」と聞くと「私は嫌だと思ってる」と母親に言われることが多くありました。

「ゲームセンターに友達と行く」「プリクラを撮る」「カラオケに行く」とかです。

 

母親に「私は嫌だ」と言われるとどうしてもできなくて、友達から誘われても泣きながら断る、みたいなことがよくありました。

 

C:そうですか。そのとき、なんでできなかったと思う?

お母様が「私は嫌だ」と言ったとき、嫌だと思っているのはお母様ですよね?

「お母さんが嫌でも私はやりたい」という選択肢もありますよね?

 

私:そうですね。

でも、そうも思わなかった。

いや、思ったのかもしれないけど、「母親が嫌なことはやっちゃいけない」と思ってた。だからできなかった。

 

C:そうね、子供ってそうなの。

どうしてできなかったと思う?

 

私:嫌われたくない。

 

C:そうです。お母さんに嫌われたくないから、あなたはお母さんの嫌がることをしなかった。

それが、いまの人間関係でも残っちゃってるの。

 

当時あなたは子供で、もちろんお母さんが好きっていうのもあるけど、お母さんに嫌われたら食べていけなくなる。

生きていけなくなるから、子供にとって、お母さんに好かれるか嫌われるかっていうのは死活問題なのね。

お母さんが気に入らないことをしてしまったことで見捨てられるってなったら、それはもう脅威でしかない。

 

だけどいまあなたは大人です。

ご主人やお子さんとの距離の方が近くて、そちらの生活のほうが大事でしょう。

 

私:・・・そうですね。

 

C:だけどお母様に言われた言葉がぐるぐるしてて、その経験が処理できていないから、ほかの人の言葉も自分を批判している言葉に変換しちゃう。

 

病名なんてどうでもいいんですよ。

ただあなたが生きやすくなればいいんです。

私は前に、便宜上、特性についての一般的な診断名を使いましたけど、それは気にしないで。

 

私:本当はみんながワイワイしてるとこに入れたら楽しいし、みんなが良いというものを試したいって心の奥では思っているんです。

でも、どうしても、どうがんばっても、それに巻き込まれることができなくて、すごく抵抗してしまうんです。

だから人と距離ができてしまったり、意識的に距離を置いたりしてしまう。

 

C:その抵抗は、あなたが生まれたときから持っていたものじゃないの。

元々はあなたの持ちものじゃないの。

お母様の「私は嫌」に応えるためにあなたがこしらえたものです。

本当はもう手放していいものなんですよ。

 

だって、いま持っていてもしょうがなくない?

あなたがそう思えたときが、改善に進み始めるときですね。

 

だからって簡単には手放せないはず。

深くこびりついちゃってるあなたの思考の癖だからね。

だけど、どっちの方向に向かって行ったらいいのかは描けるはずね。

 

私:あのー・・・お母さんをかわいそうっていう気持ちはどうしたらいいんでしょう。

「本当はこうしたい」「本当はこう思ってる」っていう自分の気持ちを感じられるようにはなってきました。行動には移せてないんだけど。

でも、私のいままでの価値観の裏に母親の刷り込みがあったと思うと、お母さんを見捨てるような気持ちになっちゃって。

 

C:罪悪感みたいなものを感じる?

 

私:はい。

 

C:いいところにきてるわよ、あなた。

すごくいいところにきてる。

罪悪感を感じるのは苦しいね。

だけど、あなたのような症状を持っている方はみんな通る道なのね。

 

だから大丈夫といったら失礼だけど、方向性としてはまったく間違ってない。

この罪悪感は大きくて、長いあいだ持ち抱えなきゃいけなくなると思うんだけど、

結論としては、罪悪感持たなくていい。

でも、罪悪感をもってしまう自分をOKだと思ってください。

 

お母様が幸せだったらあなたはそう思わなくて済んだの。

お母様を幸せにしなきゃという気持ちが、小さい子供なのにあなたはあったんじゃないかな。

だから、お母様の意に反することをすることでこれ以上お母様を悲しませたくない、不幸にしたくないという気持ち。

自分のやりたいことを実行しちゃったらお母様が悲しむから実行できないという気持ち。

 

だけど、あなたはいま大人よ。

あなたが選んで、あなたのしたいようにしていいの。

 

早く結婚したからやりたいことができないんじゃない。

いまからでもできる。

だけどそこでも、やりたいことを自分で選ぶとお母様を裏切ることになる、というような罪の意識から、踏みとどまっちゃうんじゃないかな。

 

お母様にはそういうつもりないんだけど、これは一種の洗脳なのね。

「私は嫌」ということで、「私の思い通りにしなさい」というメッセージをあなたが受け取ってしまっているので。

 

そういうメッセージを消去していったほうが、生きやすくなる。

あなたはお母様のために生きてるんじゃないのよね。

だけど、お母様のタブーにいまだに支配されている。

そこからの脱却が、今後の目標になっていくかな。

 

それができればご主人との関係もさらに良くなるし、

お子さんに対する思いも変わってくる。

 

 

 

⑤に続きます。長くなりましたが、最後です。

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